呪術廻戦 第2期:懐玉・玉折 (2023)
アニメーション史に残る渋谷事変
by 10days1movie · 公開 2026-08-11
| 区分 | シリーズ |
|---|---|
| 監督 | 庄司卓 |
| 出演 | 榎木淳弥, 中村悠一, 関智一 |
| 公開 | 2023 |
| ジャンル | アニメーション, アクション, SF, ファンタジー |
| 上映時間 | 24分 |
2023年のアニメファンダムを最も熱くしたシーズンだ。五条悟の過去を扱う「懐玉・玉折」編と渋谷事変を扱う「死滅回游」編を合わせて全23話で構成される。特に渋谷事変のアークは、2023年に放映されたアニメ全体を通じて最も衝撃的で強烈なシーケンスを含んでいるという評価を受ける。
どんな作品か — 懐玉から渋谷事変へ
呪術師と呪いの世界を描く芥見下々の漫画をMAPPAが制作したシーズン2だ。2023年7月から放映され、前半は五条悟と夏油傑の過去を深く掘り下げる「懐玉・玉折」編、後半は現在の渋谷で繰り広げられる大規模な戦闘を描く「死滅回游」編で構成される。渋谷事変は原作漫画でもこのシリーズの最大の転換点として挙げられるアークだ。

演出 — TVの基準を書き換えた作画
MAPPAの作画は渋谷事変の後半でほぼ劇場版レベルのクオリティを見せる。五条の無量空処の戦闘シーン、宿儺の斬魔のシーン、最終エピソードの連続戦闘シーケンスはすべてTV アニメーションの基準を書き換えた作画だ。「懐玉・玉折」編の演出も優れている。五条と夏油の過去の物語を感情的に説得力を持って描き、現在の物語がなぜこの方向へ流れたのかについての文脈を深く提供する。
演技とキャラクター — 過酷さに置かれた虎杖
榎木淳弥の虎杖はシーズン2で最も過酷な状況に置かれる。手の施しようのない状況を目撃しながらも戦い続ける虎杖の感情を、榎木は怒り、恐怖、決意が混ざり合った複雑な方法で表現する。中村悠一の七海はシーズン2で比重が大幅に増えるが、冷静で断固としたキャラクターを説得力を持って消化する。関智一の五条は「懐玉・玉折」編で若い頃の傲慢さと人間的な面を共に明らかにする。

作品が語るもの — 希望が消えた場所
「呪術廻戦」第2期がシーズン1と最も異なる点は、希望のない状況を作り出すということだ。シーズン1が成長と団結を語ったとすれば、シーズン2では既に無敵だと思っていた存在が敗北し、大切なキャラクターたちが取り返しのつかない形で消えていく。呪術師の世界で死がいかに軽いか、そして強いということがいかに相対的かが渋谷事変を通じて明確になる。この衝撃がこのシーズンを単純なバトルアニメから引き上げる要素だ。
評価とレビュー
IMDb評価は8.5点。TMDB評価は8.6点。2023年放映アニメの中で最高の作画と演出を持つ作品として広く評価されている。渋谷事変の特定のエピソードは個別エピソード歴代最高評価を記録しているサイトもある。クランチロール・アニメアワードなど複数の授賞式で受賞した。

惜しい点
作画と演出の圧倒的なレベルが逆に物語の展開方式を圧倒する場合がある。一部キャラクターの結末がとても唐突に処理されて、感情的に整理する時間が不足する。「懐玉・玉折」編がシーズン1を見ていなければ完全に理解しにくいことも入門障壁だ。シーズン2の衝撃的な結末の後、物語が第3期へ続くため完結感がない。
総評
評価は★4.0。純粋にアニメーションの作画と演出の水準だけでも2023年最高の作品の一つだ。渋谷事変アークの強烈さは以降のどのバトルアニメと比べても基準点となる。「呪術廻戦」シリーズを見てきた人なら、このシーズンを見ない理由はない。「懐玉・玉折」編が五条と夏油の過去という感情的な土台を積み、その上で渋谷事変の衝撃が増幅される構造がシーズン全体の設計を際立たせる。最終エピソードの白い画面と音楽だけで構成されたエンディングは、アニメーションがいかに感情的な空白を活用するかを示す印象的な選択だ。「呪術廻戦」第3期で続く物語がどこへ向かうかが楽しみだ。
こんな方におすすめ
- 「呪術廻戦」シーズン1を見た方
- 最高水準の作画を持つバトルアニメを求めている方
- 衝撃的な叙事の転換を恐れない方
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